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Self-sufficient Housing -生きられる空間- Archive
Price of DIY
- 2016-02-04 (木)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
DIYの価値
近頃ちょっとしたDIYブームのようだ。今回、cottも流行りに乗って、いや、いつもどおりにDIYで今回のプチリノベーションを実施している。総工費は5万円程度。LED照明やコード類、家具のパーツ、ストーブなどを含めても10万円に収まる。ひとまず1年契約の仮オフィスなのでちょっと間仕切りを立てただけ、仮設配線のため天井と壁片面は仕上げを貼らずなのだが、それなりの大工仕事を実施していることを考えると、安上がりのように思える。
ただ、自分たちの人件費を考えるとそうでもないかもしれない。今回は設計施工に1カ月、50人工(人・日)ぐらいかかる予定だ。
たとえばプロの職人ひとりがcott建築団の倍の早さで仕事をこなすとして、全部頼めばいくらかかるか計算してみると、大工さんに15万円、ペンキ屋さん、電気屋さん、洗い屋さんに20万円、建築士に15万円、計50万。そう考えると総工費は50万+5万=55万。材料が5万円であれば1カ月分のcott建築団の給料は50万で、ひとりあたり1万円の日当。DIYをせず、1カ月自分たちの職域でせっせと働いたらプロの仕上がりが買えてしまう。
そう考えるとDIYをするのは金銭的メリットも仕上がりのメリットもないように思える。
そこにあるのは、日当換算に代えられない「おもしろい!」という単純な感覚なのだ。
DIYのススメ
何がおもしろいのかと言うと、まずは自分の知らない分野に足を踏み入れて、出来ることがひとつずつ増えて行くのは、とてもおもしろい。知らない分野にいきなり一人で飛び込むのは力不足だったりするので、それを補うために人を集めたりするからまたおもしろいし、それがまた他の分野でも生きてきたりするのでもっとおもしろい。それが目の前の形になって現れて来るものや、日々の暮らしに関わって来るものだと、さらにおもしろい。
日々の暮らしのものには必ずメンテナンスが必要で、作る段階から関わって来た場合それが自然と出来るようになる。例えば壁に飾り棚を増設したいときにも、この壁の中に柱が通ってて電気の配線は通ってないから釘が打ち込めるなどと判断できる。金槌を使っていて棒が折れたら新しい棒を差し込んでまた何年も使うようにできる。これまで意識しなかったことを意識できると、なんでもない日々がより彩り豊かに見えて来るかもしれない。身の回りに日々手を入れて行くメンテナンスは自分たちらしい暮らしを手に入れる手段であり、買って、壊れたら捨てて新しいものを買って、という自分の理解を超えたループから解脱するためのささやかなロック精神なのかもしれない。
cottがDIYをやり続けて来たのは、自分たちの生活に関わることは何でも自分たちでこなすという農村マインドの延長だったが、農村マインドに寄り添えば寄り添う程、日々の暮らしの中の楽しいやおもしろいといったピュアな感覚を思い出すのである。
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Under Renovation
- 2016-01-11 (月)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
1月は毎週末、土蔵の改装ということで3連休は黙々大工。
前回の解体編に引き続き、第二期改装作業、大工編をしました。
一応のラスト、第三期は塗装編です。
以下日程、9時〜17時で行いますので、自分の手で空間づくりに携わってみたい方はご連絡下さい。各日先着5名まで、E-mail、電話またはコメントにて要予約、500円で現場鍋希望の方はその旨も。
16(土) 塗装下地調整(マスキング、養生、パテ下塗り)
23(土)、24(日) 塗装下地調整(パテ中塗り、上塗り)
31(日) ペンキ塗り
※作業内容は変更となる場合があります
1月30日は敷地全体の庭をやります。詳細、申し込みは以下リンクよりどうぞ。
第1期本陣再生ワークショップ -おそうじ編-
なお、オフィス移転の詳細は改めてお知らせ致します。
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Thanks for everything in 2015
- 2015-12-31 (木)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
蔵の第一期改修作業、無事解体系のことが終わりました。来年からはつくりこんでいく作業をします。直前の告知にも関わらずお手伝いいただいたみなさん、ありがとうございました!冬のDIY系ワークショップの名物、ストーブを囲んで食べる現場鍋と現場コーヒーはいかがでしたか?
さて、来年はいろいろコトが動く年になると思いますが、どうぞよろしくおねがい致します!
(さぁ、年賀状書きをするぞ…)
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New Office Project 1
- 2015-04-22 (水)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
よりよい制作環境を求め、仕事場の増築を計画しはじめた。
今はスケッチを描いたり、模型を作ったり壊したり、
憧れの天窓や薪ストーブのカタログを眺めてみたりしているところ。
とてもちいさな建築ではあるが、こんなふうに家は建つんだ、
と空間をより身近に感じてもらうべく、
例によって、設計も施工もなるべく自分たちの手で行う予定。
仕事の合間を見ながら、なのでヘタすると設計に5年、施工に5年の10年越し…、なんてことにはならないように、ここでプロセス公開していくことをここに宣言。依頼主がいる仕事ではないので、事細かにレポートできるよい機会のはず。
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Self Sufficient Homes
- 2012-11-22 (木)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
マンパワーで基礎コンクリートを打設。
cottをよくご存知の方は既にお気づきかと思いますが、今回の事務所改修、所長自ら手を動かして建てています。
なぜここまでセルフ施工にこだわるのかといえば、資金不足のためというより、
近隣の方々や助っ人さん方とつくりあげるプロセスを共有したいのと、
職人さんの作業を追体験することで、共通言語を習得し、その技術の何が素晴らしいのかを理解したいのと、
素材自身とその施工方法による重力に対する構造感覚、つまりこれをこんなふうに施工したらこれぐらい持つという「大工さんの構造感覚」や「百姓の生活の必要に応じたバランス感覚」を身につけたくて自分が施主の時はできるだけセルフ施工なわけです。
重力に抗うために立てる柱一本の意味を感じること。
本当にいるものと本当はいらないものは何なのか。
重いものは重いし熱いものは熱い。
刃物で手を切れば血が出るし、火に手をつっこめばやけどをする。
山に行けば恐ろしい獣や虫がたくさんいる。
当たり前のはずのことが薄くなっているような、宙に浮いているような、いまだからこそ。
10に辿り着くためには、1,2,9,10でなく、
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10、だ。
ということで、コンクリートの強度が出るまで待って、
あとは休日にでものろのろ進めます。
助っ人の皆さん、ありがとうございました。
コンクリートにまみれて、明日は朝から撮影です〜
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古きを今に。
- 2012-11-15 (木)
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古民家改修週間の作業具合はこんなかんじ。
耐力上支障のない壁を抜いて既存のコンクリート地盤にアンカーを挿入しました。
丸かったり曲がっていたりぼこぼこしていたり平らではなかったりと、寸法ばらばらでとてもラフに作られたものが多い古民家。だけどその近代の概念による建築が建つまでのプロセスにとっての扱いにくさは同時に、その土地の土や木を使ってそこで住まい手が空間に関わり続けてきたからこその魅力でもある。
そういう野性味をいま新たに作り出すのは難しい。
いま、わざわざそういうふうにしようとすると
余計にお金がかかったり、不自然な手間のせいかOO風みたいな何となく嘘くさい感じになってしまったり。
しかしここにホンマモンのソレがあるのであればそれを生かさない手はない、
ということで今回はそこに新規のボリュームを挿入して、空間とひととの新たな関係性を再構築する試み。
新設のボリュームと既存のボリュームとを耐力上は切り離した設計ではありますが、土壁の荒々しさだったり曲がった梁だったり、昔の建築ならではの既存の空間が持つ力も生かすことを考えると、現場と設計が近いメリットがうまく生きています。
というわけでこの一週間の作業、言ってしまえば一行の作業でも、
木を切るほか、鉄やコンクリートだって切った。
家をちょっと直すだとか、壁を塗るだとか、
身の回りのことをなんでもしてしまう田舎の家には
建設業を営む人がいるわけでもないのになんでも電動工具がそろっていたりする。
ゴエモンの斬鉄剣ばりに、切れないものはないのではというほど。
何も新しく買うことなしに、これだけのことができるという
よく考えてみれば相当クリエイティブな環境に御の字、
ということで、引き続き、暇を見て改修を進めて参ります。
これから配筋が終わればいよいよコンクリートの打設。
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EXPAND
- 2012-11-07 (水)
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まちに開放している部屋。
集まる人数に対して空間が少し手狭になってきた、
ということで今週一週間(11/6〜12)は事務所改修週間。
今日はちょっとしたニッチができました。
土壁はぶちぬくのはいいのだが、大量の土の掃除が大変。
ま、図面どおりにいかないところも楽しみつつやれたらと思います。
見学、お手伝い大歓迎。近所の方、ご興味ある方はお気軽に!
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まっくろくろすけを探して
- 2012-09-12 (水)
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こちらもお目見え。子どものように服を汚しながら夢中になって解体部隊、頑張ってくれました。お疲れさまでした。
さあさあ、楽しくなってまいりました。クリエイティブの本領発揮はここから。
9/12(水)〜17(月)は古民家改修強化DAYS。日中は毎日何かしらやっていますので、みなさまもぜひご一緒に。
まっくろくろすけの住処とでも例えたくなるくらいすすだらけの屋根裏はとてもいいにおいがしました。
そのうち掃除しますのでたくさんの方にぜひ寝転んでほしいと思います。
すすの掃除はしますが、徹底的に排除はしません。すすは汚れでなく、ちゃんと防虫という役割があったりする。
囲炉裏でたく火だけでなく、上に登った煙にも役割があるのですね。
今日登った屋根裏には茅とすすが敷き詰められていて、これが冬に寒さをしのぐ、断熱の役割をする。
この家に手を入れるたびに、長い長いあいだ、うまくつきあってきたんだなとつくづく噛みしめるのです。
すすは記憶。仕事用の機材や白い紙とはあまり仲良くできないかもしれませんが、
それでも、できるだけ仲良く付き合いたいと思います。
少しの間、すすが舞うでしょうが、できるだけ人に居てもらえば布や皮膚に付着するので、そのうちいい空気環境になるはず。
根気づよく、人間掃除機。それも人と空間のちょっといい関係。
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古民家改修モノガタリ
- 2012-07-30 (月)
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古民家の寒い冬をなんなく越えるべく、大屋根の下に小さな家を建てます。
さぁいよいよモノガタリがはじまります。是非覗きにいらして下さい!
It is too cold to work in a Japanese traditional house, so we are going to build a house under the big roof.
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ひとと空間
- 2012-05-06 (日)
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今日は母屋のほうも。
床を貼る前に、ひとつ忘れておりました。
いざ、天井をぶち抜かん。ということで単管足場を設置。
単管は重くて丸い鉄パイプなのでむずかしいと思いきや、さっと教えただけでこのチームワーク。
そう。意外に簡単なのです。
例えるならイ○アの家具を組み立てるレベル。
おっさんのLEGOみたいな感じ。
もちろんその上で作業なりをするのでしっかり締め付けたとか手摺を付けるとか、筋交いをつけるとか、床板はがっちりしているかとか、それなりの注意は必要なり。
さて、屋根裏は相当埃などゴミがたまっていることが予想されます。ということでどんどんゴミを落とせるうちにぶち抜いてしまいます。
さすれば上を見上げれば茅葺き屋根の下地がお目見え。
風を通してやれば家の健康が保たれるし、囲炉裏の煙もばっちり抜けてくれます。
「家のつくりやうは、夏をむねとすべし」吉田兼好
なのだ。
日本独自の美意識は「生活の中にいかに自然をとりこむか」というところから生まれたのだ。
閉ざすでなく、開くべし。ゆるやかな境界が幾層にも重なり、奥へ行く程ゆるやかに薄暗く、内部と外部がグラジュアルにつながる。
そうすれば家は同じ屋根の下の家族をつつむのみならず、近隣を取り巻くモノガタリもつつみはじめます。
また、空間は、人がいてこそ成り立つ。
空き家はすぐに痛んでしまうという話を聞くように、
人が居ない空間はあっという間に朽ちて空間でなくなってゆく。
いや、空間といえば空間ではあるのだが、人がかかわることをやめた瞬間、
人体のスケールに基づいて構成された建築空間ではなくなってゆく。
どんな生き物も、巣はつくるし、重力に逆らって垂直に立っているのだが、
垂直な柱を立てるのは人間だけの特権なのだ。
人間が人間のために空間をつくるので
人間の作った空間は、人間がいてこそというのはある意味当たり前の話だが。
わたしひとりのための空間を嗜好するのでないのであれば、どうせなら空間が成るプロセスでも一緒に夢を広げましょう。
cottがお休みの土日祝を中心にのんびり作業を進めています。改修に参加してみたい方はやってる日、やってない日などありますので随時お問い合わせのほど、よろしくです。
yy
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古民家改修計画1
- 2012-02-23 (木)
- Self-sufficient Housing -生きられる空間-
さてさて、蟻が食って駄目になった材を取り払っていくと、結局床をひっぺがしきることに。
床下はめくってみないとわからないものです。正直ここまで状態が悪いとは…。
少しだけの補修のつもりだったのですが、なかなか大規模になりそう。
ということでせっかくなのでこれまで実現したかったことを落とし込みつつ夢を広げ、本格的に計画を練ることに。
残せる材、取り払える材の見当をつけつつ、
図面と模型づくりを進めていきます。
クライアントが自分たちの建築ほど楽しい仕事はない。
ついつい明け方まで作業してしまいます。
(というか朝昼は依頼を淡々とこなしているのでcottのコトはどうしても夜作業になってしまう)
自身が過ごす空間を考えるということは夢を具現化して行く作業。
そこの空間で誰がどんなふうに動いて、自分自身はどこにいてどんなふうに過ごしているのか。
建築士でなくても、空間を夢想する自由はできる限り譲りたくないもの。
今回は自分自身だけがクライアントというわけでなく、いろんな方が関わる物件というのもあり、
自分の独断でプロジェクトを進めるわけにはいかないので、
ひとまず模型ができ次第、夢を共有する仲間たちを募っていきます。
集まってくれるかがどうかが腕の見せどころ。夢を見せられるかどうか。
yasufuku
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