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2013-08

敗北

山の中で写真を撮る
先日のカメラ講座のREVIEWをすこし。
参加者に1万円以下で購入したコンパクトデジカメで挑んだわけですが、
結果から先に述べますと、参加者の皆さんに完敗でした。
表現をいかに道具に頼り切っているか、
私自身も勉強になりました。
昔みたいに風景の中に面白いものを探しまわって、
いろんな視点を往復しながらコンデジでシャッターを切りまくる
なんてことをいつの間にしなくなってたんだろうと。
あるモノ、コトを相手に正しく伝える写真を撮ることが多くなって、
写真に安定感はあっても、なんだかおもしろくない。。
もっと拓いてくことも忘れずに。

生命力
葉っぱも生きている
光の輪
光と影
ねじれ

Custom Made

近所の出身校が140周年ということで、垂れ幕を納品してきました。
そういえば私のときは120周年。
なつかしい。
神戸市立淡河小学校

デザインを起こす前に、まずは掲示場所を取り巻く環境のリサーチから。
デザインは用意された紙の中に絵を描く作業ではなく、周辺の環境を読み取ることが本当に大切。これはどのデザイン分野においても例外なくです。
実際に絵を描く作業よりも、むしろその作業のほうが時間かかると言っても過言ではないかと。

垂れ幕といえば風景や様相に大きく関わってくるもの。
(とは言うものの、地方の風景の中にはちゃちゃっと作った看板なり垂れ幕なりが溢れていて、それを味ということもできるのかもしれませんが、 昨今は本当に中途半端なものが多い。パソコンでつくるので書体そのものはそれなりに洗練されていたりするけれど、文字以外がどうにもこうにもおかしかったり、どこもかしこも同じような書体で没個性だったり…。この種の問題は制作側の意識もそうだが、そもそも地方で求められるものの多くがレディメイドの発想だったりすることにも起因するだろう。そこまで求められておらず、レディメイドだろうが、オーダーメイドであろうが、なんとなくそれっぽくなれば必要十分なのである。いくら制作側の意識が高くとも、100%の労力が求められて見積もられた仕事に対して制作サイドが身を削り、毎回300%の労力を注ぎ込み、それが100%であると思い込まれてしまうのも、300%であることを押し売りするのもきっと長続きはせず、お互いにいい関係性ではない。現実的には求められた100%に対して120%以上を目安にというところで落ち着いている。このあたりの問題はcottのAnnual Reportで改めて掘り下げる予定なのでひとまず置いておく。)
そんな風景の一部を担うデザインこそ、大切にしたくて、レディメイドをなんとなくうまく組み合わせてできた無国籍なものでなく、オーダーメイドの発想で「らしい」風景に寄与することを実践していたいものです。

そういうわけで、こういった対象物のアイデンティに関わるものは特に、文字をイチから起こしています。(諸条件が許せばですが。。)今回はあえてラフスケッチから起こした手描きの微妙な線の揺れや傾き、曲がりなどが醸し出すアナログ感をそのまま残し、親しみやすいように作ってみました。遠目で見てもわからないけれど、ちょっとした隠し味。
学校に必要な文字としてのバランスの良さ、視認性や可読性に配慮しつつも、オリジナリティを持ったものに。アクセントの緑の半円がシンボルツリーであるカイズカイブキや周囲の山とよくマッチしてくれたのではと。
淡河小学校外観
レタリング作業

昨今の業界のワークフローは基本的に最終のアウトプットがほぼ完全にデジタライズドされてしまったが、
人の頭が考える以上、ものの作られ方は基本的に手からはじまるのです。

「世界」は「各々の脳が認識するもの」であり、
「ものづくり」とはすなわち「人の頭で認識されるものをつくること」であって、世界の一部の装いをしつらえること。
われわれの頭の中で認識する世界には、完全な直線は存在していても、現実には存在しませんからね。画面上で作業を進めたとしても、プリントアウトして常に感覚に基づいて補正することは大切で、コンピューターで数値をそろえることにとらわれてはいけません。
…ちょっとウンチクっぽくなってしまいましたが、要するに、正確に「そう」であるよりも、「そういうふうに」見えることがだいじなわけです。(ただし、「そういうふうに見える」が大数の法則による平均をとれば「そう」に近似することもよくある。だからきっとグラフィックデザインには文系も理系も必要なのでしょうね。)

A Pencil 2

前回の記事について、神戸のデザイン仲間がもうすでに持てない鉛筆がモテる鉛筆にかわるアイデアを実現していたのでちょこっとご紹介。たまーに、イベント販売されてるそうです。

えんぴつピアス
えんぴつピアス

DESIGN: Maki Nakano

Tie-p

Tie-p(タイプ)とは、
北井沙希と中野真希が主体のものづくり集団です。
革やビーズでつくった心ときめくアクセサリーや、
ひらめきをかたちにした色とりどりのアクセサリー、
素材を活かしたブローチなどを手づくりしています。
きっと楽しんでいただけると思いますのでぜひ遊びにいらしてください^^
Tie-p Facebookページ: https://www.facebook.com/Tie8p

次回出店予定
【神戸クラフツアーケードvol.5】
開催日 / 2013年11月10日(日)
時間 / 11:00–18:00
開催地 / 元町4・5・6丁目商店街
神戸クラフツアーケード公式ホームページ: http://kobe-crafts.com/
フェイスブック: https://www.facebook.com/KobeCrafts
ツイッター: http://twitter.com/KobeCrafts

A Pencil

短い鉛筆

鉛筆をもう持てないぐらいに短くなるまで使い倒したことはあるだろうか。
われわれが小学生の頃、シャープペンシルは禁止されていて、
鉛筆を持てなくなるぐらいの長さまでよく使ったものだ。

そして今もうちでは現役でその持てない鉛筆を生産中である。

鉛筆はとてもいい道具。
適切なメンテナンスにより自由自在な線が描ける。
手になじみ、ぬくもりがある。
使うに従いカタチは変わり、寿命が可視化されている。
そんなふうにその人にフィットする優れたデザインで、
これからも無くなってしまうことはないのではと思うし、
なくなるまで使い続ける。

そして、短くても一応書けるので、捨てられないんです。
なにかいい使い道はないだろうか。
持てない鉛筆が、モテる鉛筆に変わるアイデアをぼんやりと。

定休日変更のお知らせ(期間限定)

通常は土・日・祝が定休ですが、
来週、2013年8月12日(月)〜10月20日(日)までの期間は
水・日・祝が定休日となります。

Please note that our days of operation will be changed, starting from August 12th, 2013 (Monday) to October 20th, 2013 (Sunday) as follows:
CLOSED: every Wednesday, every Sunday, National Holiday

山とカメラと農村の夏

Facebook限定ですが、イベントのおしらせ。

カメラ研究演習~夏の山歩き~

画素数が進化しても、
自分が撮る写真の質は全然進化しない。
そんな思いを抱いている方はいませんか?(俺)
一眼レフでもコンパクトデジカメでも、携帯のカメラでも、
ちょとしたコツでいい写真が撮れる(らしい)。
8月の名前はまだ無い大学では
農村で活躍するアートディレクターを先生に、
夏の山に写真を撮りにいきますよ!
山とカメラ
■日時 8月11日(日)
10:00集合
15:00頃 解散

■集合場所
①神戸電鉄谷上駅(三宮駅より10分程度)
②JR三田駅(大阪駅から直通30分強)
※①か②にどちらに来るか返信ください!!
それぞれ車で現地まで送迎します。もちろん直接来て頂いてもOK。

■タイムスケジュール(予定)
10:00 集合
10:20 「cott」事務所にて自己紹介と簡単なカメラオリエンテーション
11:00 カメラ研究スタート
12:30 近くの家で着替え・昼食・カメラ談義
14:00 今日イチ写真対決
15:00 終了(駅まで送ります。居残り学習もOK。)
※途中で帰りたい方は本数は少ないですが近くにバスが出ています(バス停名:神姫バスの中山駅 三田駅行)

■先生
安福友祐 「cott」代表。http://www.cott.jp/
農村でデザイナーとして挑戦し続けるかっこよい男。

■参加費
2,000円(学生1,000円) ※昼食代含む

■持ち物
・カメラ ※携帯でもなんでもカメラ機能を有しているもの。
・長ズボンと靴 ※簡単な山歩きをするので虫がいます!必ず!長袖は自己判断で。
・カメラを愛する気持ち
・着替え等

ご参加の方はFacebookのイベントのページから参加を。
お誘い合わせの上、お気軽に。定員(10名程度)に達し次第締め切ります。
人数の都合がありますので、予定が未定の場合は参加ボタンを押さないで下さい。
https://www.facebook.com/events/1388768524669386/
そら

アートディレクターとは簡単に言うと、
あるモノ、コトを展開し、目的を達成していく過程におけるビジュアル上での責任者。
ということで職人的なカメラの話でなく、
カメラの楽しみ方、ビジュアルづくりのコツ、はたまた暮らしのヒントを伝授予定。

イメージを実現するために道具も大事だし、
それなりの道具を持ってはいますが、
写真はそれだけじゃない。
1万円以下で買ったコンパクトデジカメでデジタル一眼を持ってる参加者にも挑むつもり。
たのしいビジュアルを考えながら、たのしく山歩きしてみましょう。

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