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2012-12

蛍光の所以

ちいきの話題ばかりだったのですこしデザインの話を。
今のcottの名刺はつるっとした蛍光黄緑。
cottの蛍光名刺
蛍光色は自然界にはない色。
まちにいけば歓楽街であかあかと光るネオンにかき消されてしまいますが、
農村景観の中ではぐっと映えます。

と、思いきやありました。自然界の蛍光色。
蛍光の蜂の巣
他にもあやしげな虫や植物がいて、おそらく威嚇のためというのが多いのでしょうか。
私たちは威嚇するつもりはありませんが。。

ホタルもそうですね。
むしろ「蛍光」→「ホタルが光る」ですしね。

派手には光らないから暗い所でしかわからないけど、
ふかいふかい漆黒の闇に一筋の光を導く。
そんな蛍の光のような存在でありたい。
そういうわけで蛍光黄緑なのです。
真面目な蛍光色。
dicで特色を指定
いわゆるふつうの印刷ではCMYKの4色の掛け合わせ、
フルカラー印刷ですべての色を表現するのですが、
たとえばそれで表現できない色を使いたいときなんかは
「特別な色」→「特色」のインクを使って印刷するわけです。
特色同士の掛け合わせなんかで変わった効果を演出したりもできます。

アイデアを実現するために、こんな色を使ってみたい、という逆提案もお気軽にどうぞ。
ただ、特色を使いたいから、だけじゃなくて、何を実現するための特色かってところがだいじ。

草の人


淡河町で活躍する相良育弥さん。カヤブキの魅力を語ります。

カヤブキ事務所閉鎖のお知らせ

淡河町まちづくり研究会と事務所をシェアし、2012年1月よりcottがボランティアで窓口業務を請けていたのですが、平成24年度をもって研究会が実施する事業が終了となり、それに伴ってまちづくり研究会の事務所を移転することになりました。古民家で越冬はしんどいため、一足早くcottは再度移転です。まちづくり研究会のみなさんともう少し一緒にできればと淡い期待を抱いて古民家改修など、プロジェクトの一部を主導したりと自分たちがなりにお尻を叩いてきたのですが、メンバーの体調不良や高齢化も重なり、来年度以降の事業は行わないこととなりました。既存の地元のまちづくり組織が積極的に動かなくなるのはすこし残念ですが、なくなっていくものを無理に残して皆さんが幸せかどうかを考えると何も言えないのが正直なところ。私が研究会に関わらせてもらいはじめた当初は三役の方々の年齢が私のほぼ三倍。大変畏れ多いながら3年間、活動のサポートをさせていただき、普段あまり接しない価値に濃密に触れることができてとても楽しかったです。

2013年1月1日より新しいcottの事務所の住所は下記の通りになります。
cott事務所

〒651-1604 神戸市北区淡河町勝雄(※2016年2月再移転に伴い番地は削除しました)
電話番号、ファックス番号等には変更ありません。

少し淡河町の中心から離れてしまいますが、お気軽にお立ち寄り下さい。カヤブキの由緒正しき古民家ではなくなりますが、まぁ、古民家には変わりないかもしれません。

あの場所で1年間、たくさんの地域の方、デザインの方、ふらっと立ち寄って下さった方などとのご縁を繋ぐことができました。
カラオケ会のための歌詞のコピーや寺の檀家さんの集合写真の撮影や寺割りの集金のための資料づくり。イベントをされるときはちょっとした看板づくりや資料作成、イベント記録もしたし、年賀状づくりなどの際にパソコンでつまづいたときはその場で教室をしました。自治会誌の編集や、ウェブサイトの管理。研究会の事業の中で材料費が出ると聞けば、図面をひいて木を切り石を切り鉄を切り改修を進めました。本来の職能とは違う仕事も多々ありますが、そんなふうに便利やさんとしていろいろさせてもらいました。一方で最近地域の皆さんもご存知であるようなクライアントさんの仕事を地域のさまざまなところで目にしていただける機会があり、地域の人にもデザインでできることを少しずつ認識していただくこともできました。お金持ちにはなれないけれど、たくさんのモノをいただくようになりました。どんなに本業でせっぱ詰まっていたとしても、お茶を飲みに来て下さる方と長々と談笑したり。ときどき演歌しばりのカラオケに連れていってもらったり。近所の同世代の子たちがふらっときてBBQがはじまったり。多いときには3,40人集まりました。町内在住の20代が300人強(/3000)なのでその1/10と考えてみるとなかなか。
仕事をしていたら上からススが落ちてきたり、埃が舞ったりと、間違いなく紙の仕事をしにくい環境でしたが、そんなふうにモノのかたちよりまず、そこに住む人とゆっくりと寄り添ってまっすぐ地域と向き合ってきた充実した1年間でした。

いま、そんな1年間を振り返ってのレポートを作成中です。たとえば東京からデザインの方法論を田舎に持ち帰って来て、働くためのちょっとした指南書のような内容になると思います。地デジ(地・デザイン)指南書。お楽しみに。

なお、年末年始は下記の通り休業させていただきます。
12/28(Fri)〜1/3(Thu)

1年間、そうやって繋がった地域の方々と一緒に新しい動きを始めています。2013年は、JAGDA(社団法人 日本グラフィックデザイナー協会)の一員として、もう少しカタチの方からのアプローチをしていきたいです。

This is to inform you that we will be moved to the below address as of January 1, 2012.

605 Katsuo, Ogo-cho, Kita-ku, Kobe, Hyogo, Japan 651-1604

Please note that both telephone and fax number remain unchanged. Sorry for the inconvenience this may cause you but we are confident to serve you better from this new facility.

Sincerely,

Diploma

去年に引き続き、母校の建築学科の学生の卒業設計の中間発表の講評に行ってきた。削ぎ落とせずにやりたいことをもりもりに盛った提案や、今もずっと手描きのドローイングにこだわって真面目に描いている図面など、テクニックより、その気迫に元気をいただくお年頃。その分講評にはエネルギーを使うのですが、卒業設計の祭りのような熱気が好きなのです。全体的にプログラムの話はできても空間性の話をできるところまでの図面はほとんど見られずだったが、中間発表はいつの時代もそんなもの。私なんかはまさにその典型だったので。ここからどこまでつめてこられるか、楽しみにしていよう。私は1/1スケールで作ったと言ったら分かってくれる学生もいて、自分たちの時代の卒業設計も参照してくれているみたいで、嬉しい限り。そんな休日のエネルギー注入なのでした。
卒業設計中間発表

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