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愛すべき無駄を

建築は機能的な実証を経て極めて合理的に成り立つものだが

はたからみたら全く無意味であるように見えることがすごく大切な意味を持っていたりする

はたから見たら全く無意味であるが

そこには物語がある

労力がある

それが生み出されるにはある程度の時間が必要である

そんなものがたくさんあればあるほどはたから見た人も当事者ほどではないにしろそれを豊かと感じる
そこからこの空間は豊かであるという認識に至る

豊かであるといっても、建築家にとって豊かであるという認識は無意味である

もっと下等な価値で空間を認識するのが普通であり、住宅ばかりを設計しているのにもっと高尚な空間認識を強要し、空間の形態ばかりを追求する建築家 はあまり好まない

機能や形状至上主義、そこには落とし穴がある

小さな共同体で共通に認識されるものがたくさん可視化された環境で毎日を過ごすこと

これこそ自らの存在証明の証しであり幸福感ではなかろうか

そんなものを多く含んだ、そして多く含む可能性をはらんだ家をつくりたいと思う

その輪は単なる家の中で留まるのでなく。

そんなものを多く含んだ、もう少し大きな共同体、すなわち文化をつくりたい

そのためには建築のカタチ以外にも多くの考えるべきことがある

ある共同体のみで認知される一定のルールをうまく操作して共同体の在り方をうまくデザインしなければならないし、関係性をうまくひもといていく必要 がある

それは図面や模型とにらめっこしているだけの普通のやり方ではできないし、

それが可能かと言えばあやしいかもしれない

だが、それを気に留めているか留めていないかでもかなりの差が生じると思う

幸い、クライアントさんにもめぐまれて、カタチ以上の部分にも踏み込ませていただいているし、ゼロではない

つまり、やってみること

Try Before you think.

Your wastes are not wastes for me.

愛すべき無駄を。

北野坂

ややこしいこと言いましたが

要するに、どんなあほなことでも自分にとって意味あるんやったらそれでええやんということ

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