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藁版築

普段の生活から神々の世界まで。

藁は、ちょっとした農作業から生活の場面、神事までと、ありとあらゆる面で活躍し、田んぼに還り肥えとなる。大きな循環の中にある変幻自在な素材だ。

草鞋(わらじ)、蓑(みの)、むしろ。先人たちの知恵は豊富で、どれほどの使い方が発見されてきたかをもし文献にできたのならば広辞苑の厚さを超えてもおかしくないだろう。
昔の人が発見し続けてきた変幻自在な藁の使い方。
いま、その文脈の延長線上に藁を考えよう。

そういうわけで倉庫から藁を引っ張り出し、草のプロフェッショナル、くさかんむりと共同で
新事務所建築にあたってのテクスチャーLABO。

軒先の茅の束がそろったテクスチャのおもしろさが発想の原点。
藁を積んで、鉄筋で押さえ、切断。
藁を積む
藁を切る
藁の版築サンプル
ヨシやススキと違って断面の手触りがやわらかくてとてもきもちいいです。

利点:
そこまで特殊な技術は使わずちょっとしたDIY能力があれば可能。
まっすぐ切り揃えなくてもいいだろう。
他にも焼いてみたり、表情で遊べそう。
ちょっとした棚を刺せたりも。
この地域で一番身近な藁で。
屋内外壁に使う場合、断熱性は良さそう。

欠点:
放水してみたところ、水はどうしても吸ってしまう。仕上げや使用箇所については要検討。
壁面垂直方向への耐久性。

検討点:
曲がらない鉄筋の径を検討。φ13以上は欲しい。
間柱的な部材の有無およびスパンについて検討。
下端の押さえが軟弱かもしれない。
厚みをもう少しつけてもいいのでは。
テクスチャのバリエーション検討。
押さえる番線のスパンももう少し短く@150程度など。細さも少し心もとないか。18から16に。

おまけ:
いろいろと刺さります。
傘を藁に刺す

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