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2012-06
おくりびと
- 2012-06-24 (日)
- Tweets -はてしないたわごと-
何人を迎え、何人を送って来たのだろう。
つぎのいのちを迎えるのは
神のみぞ知る、といきたいところだが、そういうわけにもいかなかったりする。
だけど神になろうとしてはイケナイ。
キンタロウかいっ
I’m sure that the house have hosted quite a few people. But now, an elderly man lives in here alone. I wonder when the next resident will live in.
This movie was shot at the ceremony for the completion of Kayabuki roof. The song elderly man singing is Kintaro.
ワガママ息子とガンコ親父
- 2012-06-23 (土)
- Tweets -はてしないたわごと-
今日は農村のリアルな話をひとつ。
上の世代が幅をきかせて下の世代が言うことを聞く。そうやってさまざまなものが受け継がれてきた。しかしそれが破綻をきたしている。あくまで、うちの地域で暮らす実感に基づいての話だが。
長年、少人数の中で一緒に過ごしてきた横の糸はある程度堅固に保たれているが、近頃は縦の糸がどうも弱い。どうにかその縦の糸をつないでやりたいのだが、下が上を嫌がって、上が下を嫌がる。上にどやされれば、下はミサイルをボタンひとつで発射するかのように、出て行くという究極の選択肢を容易に出せる。上も下のことを思ってそれを望むケースも多くある。私自身も万が一、何か重大なへまをしでかしてバツが悪くなったら何が何でもこの地域に食らいつく自信は正直あまりなかったりする。(もちろんここで仕事するにあたってそういった細かな配慮をすることは責任なので、日々細心の注意を払っている。)その傾向は特に仕事をするようになって、中途半端に力がついた私たちの世代において顕著だ。
誤解を恐れず言ってしまえば、そんなふうに農村地域の若い世代がひと世代、ふた世代前よりもわがままなのは事実だ。それに対して上の世代が優しくなりすぎているのも事実。選択肢が広がれば広がるほど、世界の均質化が進めば進むほど、農村のこれまでどおりの受け継がれ方が適さなくなるのは間違いない。
だが、それはもう止められない。自分はその恩恵に預かって比較的理想的なスタイルで仕事をしているので選択肢が広がることは何も悪いこととは思わないし、ありがたい。だが、その自己実現と血縁の呪縛の狭間でたくさんの同世代が迷っていたりするのを目の当たりにしている。仕事終わり、事務所にふらっとやってきて相談会が夜な夜な繰り広げられることもしばしばだ。
そこではさまざまな選択肢を提示しながらも、その選択肢にできるだけ地域であることを含ませてやる、というのが私個人での現状でのスタンスだ。あとは自然に知り合えるようなゆるやかな場づくり。私自身が伝統行事に積極的に参加することで同世代にも来てもらいやすくするのもそのひとつ。新たな場をさらに設けるのもそのひとつ。
あとは、たとえばそのような血にある程度固執し続けても破綻しない仕組みと同時に、受け継ぐのに相応しい心構えの者へともつなぐ新しい窓口を小さくでも開いていくことだと思っている。
事務所のこと
- 2012-06-18 (月)
- cott News -コットよりお知らせ-
さて事務所改修の件、母屋に足場を組んで一ヶ月以上経ちましたが、そろそろできてるのではと
お思いの方もおられるかもしれませんが、すみません。
設計だけでなく自分自身も手を動かしながら改修するには、満足に時間が取れておらず、
当面は土間事務所にて満足に仕事をしている状況です。
(とにかく広く、掃除片付けでも大変です…)
工事完了のお知らせどころか、工事開始のお知らせすら満足にできていない状態ではございますが、
時間ができたところでたくさん助っ人に来てもらいつつ一気に進めようとしていますので、
気長にお見守り下されば幸いです。
デザイン作業、打ち合わせ等、デザイン事務所としての機能には一切問題ナシ。
むしろ快適すぎるぐらいですのでご安心下さい。
SESSION
- 2012-06-18 (月)
- Event Report -イベントレポート-
神戸ハーバーランドを少し西に行ったところに、とてもコアな場所があります。
見てのとおりシャッター街。でも人はとても気さくで魅力的。
I’maさん。
先週末はそんなディープな場所で、グラフィックデザインまわりの人たちが集まるイベント。
自分の仕事を自身で完結することなく、賞讃のみならず批判こそどんどん受けていかねばならない。
そして、本気で楽しんで作られたものにはかなわないという趣旨のもと、
デザイナー、ディレクター、ライター、スタイリスト。
みんな本気で楽しみました。
ご参加いただいたみなさま、そして一緒につくることを楽しんだみなさん、
ありがとうございました!
私個人的な話に限れば、すばらしいプロフェッショナルたちに囲まれて、
今回は瞬発力という方面において自分自身の能力以上を発揮できたかと思います。
この話はものづくりをしている人に限らず、そうだと思います。
みなさんもどうか、楽しんで。
ここでお知らせできないものもありますが、ひととの関わりの中で
そんな場をゆるゆる興していけたら。
y.y.
The Ultimate Principle
- 2012-06-13 (水)
- Rocal Design Life -農村デザインの日常-
先日、田んぼに水がはりだす、と書いたが、当然ながら勝手に張られるわけじゃない。
私自身もそのはる作業に関わっている。
休日は父と農作業だ。
田んぼをしはじめてデザインが変わったというK県の某有名デザイナーSさん。
豊かな関係性に支えられたものづくりとでも言えばいいのだろうか。
どう変わったのか、また機会があれば伺ってみたい。
しかしまぁ本当に田んぼでデザインがかわるのか。
私にとっては小さい頃から間近で接し続けてきた現象のひとつだからよくわからない。
たぶん変わってないと思う。
まぁ米づくりは心身のリズムをうまく整えるための時間だったりはする。
わざわざジムに行ったりせずとも自然に体力がつき、体の調子が整う。
太陽の出ている時間帯に体を使い、なんやかんや疲れるので夜は寝ずにはいられない。
という、意外に単純な話だったりするが。
ひとりひろい田んぼの真ん中でぼーっとしながら
水を入れた田んぼをトラクターで全面なぞって水田に仕立て上げる。
田んぼの真ん中をがに股でエンジン音を轟かせながら走ると
住処を追い出された虫がぶわ〜っとたくさん飛んできて
土の中にいたミミズが水面に浮かび上がってくるからか、カラスやツバメがえさを求めてやってくる。
そんな虫や鳥が営む風景の中に自分も営みとして存在しているのだなと感じる瞬間だ。
自然の摂理を身に宿す。それ以上でも以下でもない。単純な話。
「ぼーっとしながら」、といってもトラクターはレバーが多く、なかなかせわしない。
特に田んぼの端まで耕せ、折り返す時には忙しい。トラクターの後ろについた耕すパーツを上に上げてクラッチをふんでバックに切り替える。左カーブをするときは左のブレーキを踏まなきゃうまく曲がらない。
ギアは1つではないのでうまくギア比を切り替えてトラクターの挙動とギアを経験的に体に染み付かせなきゃならない。
まぁ、メカが好きな男の子の遊び道具みたいなものだ。飛行機のパイロットは無理だから、トラクターやコンバインで我慢。
男はいつまでたっても子供だということか。
意外に単純な話。
そう単純な話。
単純なものの道理の中に本質が潜んでいたりするのだ。
世の複雑な挙動は単純な原理の積層で成る。
デザインの対象がこの世界のどういった位置にあるのか。
単純な原理でものごとを思考すると、そんな根本的なマトは外さない。
それが耕すデザイナーだろうか。(、、とはいっても生活の9割はデザイン、農は1割にも満たないのだが。。)
便利だということで省略してしまってはならないものの道理の中に身を委ねよう。
水面に映る群青色のそら。この風景も人工物だ。
ひとと自然がうまくかかわりあっていて、言い換えれば風景が生きている。
営みとしての風景はいつも心に焼き付く。農村、都市と関係なしに。
生きた風景に寄与しようぞ。
y.y.
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