Tip24: コンセントをつける

いいところにコンセントがなくて、延長コードを伸ばしてたこ足配線。生活を始めた頃はそうでもなかったはずが、普通の現代人が生活を始めてみるとものが増え、コンセントがどんどん必要となってくるもので、どこの家庭でもよく見る光景だ。ただ、コンセントから伸びるコードは見た目が悪いし、何なら、延長コードにさらに延長コードだってつないでしまってどの線がどの線なのかよくわからない。たこ足のたこ足は火災の原因になると分かっていてもどうしようもなく、とりあえず火災になっていないから良いやと放置してしまいがちだが、本当に危ないので、悩ましい存在だ。

実はこのコンセントは案外簡単に増やしたり移動させることができる。

例えば移動させるのであれば、移動させたい位置に穴を開け、壁の中から配線を引っ張ってきて、接続して、固定するだけだ。もしこの壁の裏側に増やしたければ、このコンセントから配線を伸ばして、新しいものに接続し、同じように作業をするだけ。壁に挟んで固定するタイプの金具で固定するのなら、壁の裏側に木の下地が無い限り、自由に設置できるので、「こんなに簡単に思い通りの場所にコンセントができるなんて!」と感動すら覚えるだろう。

この作業自体は簡単なのだが、電気工事士の資格が必要な作業である。規定以上の電流が流れるような配線をすると電線が熱を持ち、火災の原因となるため、コンセントを増設するなら同じ回路に接続してある電流のことも頭に入れておく必要があるし、ブレーカーを落とさないまま工事(活線工事と言う)した時に、ケーブルの中を通る白と黒の線を同時に切る等するとショート(短絡)して火花が散ったりすることを知らなければ怪我、下手をすると火事だってありうる。ただ、こんな風に気軽に電気を触れるとこれまで全く制御できなかったはずのものが自分の思い通りに動かせるようになり、ぐんと世界が広がる。

住宅の電気を触るための第2種電気工事士の資格はそれほど難しい試験ではないので、DIYで家のことを自分でする派なら、免許を取ってみるのもオススメだ。きっと初めて配線を通してスイッチで電気が点灯したとき、とても嬉しくなるだろう。

ひょんなご縁から理想的な環境の古民家に出会ったデザイナーが、その日々の中で身につけた業を、日々の暮らしとともにアーカイブして行くウェブサイト。100の業が溜まったら、cotocotoというタイトルで誌面化予定。

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