この秋、薪ストーブデビュー予定でストーブと煙突は既に届いて施工待ちの状態なのだが、その前に、薪を置いておく場所を一刻も早く作らないといけない。今回は単管を使って薪棚を作った。
単管とは鉄の単管パイプで、建設現場の仮足場などに使うのだが、そのパイプをクランプと呼ばれるパーツについたネジをしめて挟んで固定し、立体に組んでいけば、自立するようになる。その上に足場板を置けば建築現場の足場になるし、その上に屋根を組めば仮設小屋にもなる。そういえば昔鉄棒が好きだった私のために父は鉄棒を作ってくれたが、そのときに使っていたのもこのパイプだった。学校にあるものと比べてかなり太いので少し不満だったが、何度ぐるぐる回ってもびくともしなかった。そこそこ重く、とても丈夫である。木と違ってばらしても材料を痛めずに何度も再利用できるので、仮設のものにはとても相性が良く、田舎の普通の農家では資材置き場の棚などに使っているのを割とよく目にする。
まずは仮足場を作るときと同じようにパイプを立体に組む。柱が立つところの地面の土をハンマー等である程度たたき締め、パイプは水平器でおおよその水平垂直を合わせて組んでいく。直角のジョイントには直行クランプ、屋根は地面に沿うように直角でないのでそのジョイントや斜め筋交いは自在クランプを使う。短い部材が欲しいときは1mや2mのものも売られているが、4mのものを買うのが割安なので、それを高速切断機で切って使う。
立体が組み終わればその上に屋根をつくる。屋根にはほとんど重量がかからないし、仮設なので施工精度はそこそこにしておく。廃材の45mm角の角材を屋根の下にくるパイプの上にざっくり等間隔で置いていき、その上に45mm角の角材を直交させて置く。昔ツリーハウスを作ったときに使っていた波板が倉庫にあったのでそれを2〜3山程度重ね、傘釘と呼ばれる釘で打ち込み、垂木止めクランプで屋根パーツと単管をビス留め。この垂木止めクランプは普通その上に垂木を載せて使うことが多いのだが、全ての垂木にクランプを使わないと屋根の天端が揃わないため、垂木を8本使うなら、16個クランプが必要となる。しかし、垂木の上に横向きに再度垂木をビス止めするのであれば垂木止めクランプは屋根がずれたり吹き上がらないために使うことになるが、そこまで使うのは耐力的に過剰であるので、垂木の外側にクランプ使って4個のみで屋根を固定。12個のクランプを節約した。1個200円ほどするのでなかなか大きい。
早速そこらに散らばっている薪を置いてみた。収納できていないものを収納していくとどんどん辺りが片付いていくのでとても楽しい。薪を割って薪ストーブで生の火で暖を取って暮らすのだという実感がいよいよ湧いてきて、毎朝一番に薪の壁を眺めてほれぼれするのが最近の日課となっている。