Tip32: 時計の電池交換

ブエノスアイレスの日曜市で買ってきた腕時計が止まったので電池交換をした。電池式の時計は電池が切れると街の便利屋さんに行って交換してもらうのが面倒でいつも放置してしまいがちだったが、お気に入りだったのでわざわざ工具を買って、ついでに棚の肥やしとなっていた時計もまとめて電池を入れ替えた。工具が手元にあれば放置もしなくなるだろう。

工具があれば交換は比較的簡単で、交換セットにだいたいついている説明書を見ながら専用工具で文字盤を外して裏蓋をあけて、電池らしきものを新しいものに変えてやるだけ。この時、パーツがバネの力で飛んで行ってしまったりしやすく、なくしやすいので整理された絨毯等をしいていない部屋のきれいな机の上でやると良い。便利屋に行って待って帰ってくることを考えると、早いし安い。

その時計は洗練されたデザインであるわけではないし安物だけれど、手作りでお気に入り。赤は好きではないのでいつもは赤を選ぶことはないのだが、そのときに気に入ったデザインのベルトはなぜか赤色で、気に入ったデザインの文字盤と付け替えてもらった。そこでしか手に入れられなかったものをそこでしか出会えなかった人から相談しながら買ったため愛着を感じている。
お気に入りの腕時計を身に着け始めて、時間を見るために手首をちらっと見る行為に比べると、ポケットをごそごそしていた自分の行為をださかったなと思い、手を洗うときにはわざわざ時計を外す仕草すらもいいなと思いはじめた。偶然の出会いがそう思わせてくれたのだと思ったらなんだか素敵な気がする。その出会いがその人の日々の中に溶け込むだけでなく、思想の中に入り込んでいって未来を少しだけ変えたかもしれないのだ。もちろん時代を越えて引き継がれるデザインが優れたプロダクトも好きなのだが、そうやって手にしたものを結局長く大事に使っている。

これも縁だな。最近はそういう道を選んでいる。自分も時代も、消費の仕方が大きく変わったものだと実感する。

ひょんなご縁から理想的な環境の古民家に出会ったデザイナーが、その日々の中で身につけた業を、日々の暮らしとともにアーカイブして行くウェブサイト。100の業が溜まったら、cotocotoというタイトルで誌面化予定。

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