Tip47: 車をコーティングする

現代人の田舎暮らしには車が必須であることはよく言われるが、我々の地域では各家庭に大人の人数分の車と軽トラックを所有しているのが一般的だ。ほとんど皆が自分専用のものとして所有する車はともすれば自身のアイデンティティーにもなりうるので綺麗にしておきたい。そこで、新車を買ったタイミングでガラスコーティングをした。車を綺麗に保つためにはまめに洗車をしても良いのだが、カーシャンプーだと洗うたびに洗剤を地下に流すのでいつも飲んでいる地下水の汚染が気になる。コーティングをすれば、水が車のボディーを流れて汚れにくく、汚れも水洗いでシャンプー要らず、メンテナンスも楽になる。車のボディーに薬品を塗り込み、ガラス膜を硬化させるという化学処理をがっつり施すのだが、その後は環境を汚さないのが良い。

新車を買った素人が完璧を目指さないのなら、DIYが向いている。

コーティングは車のDIYでもよく行われるのでそこまで難しいものではないようだが、初めて塗る素人が完璧を目指すのはかなり難しい。そこそこ塗るには4、5回の経験が必要だと思う。そのため、よく見ると少しむらになってしまったことをずっと引きずっているような人には向いていない。中古車であればさらに手順が増え、磨くための道具等もいるし難易度も上がるのでより完璧に仕上げるのは厳しいだろう。そもそも新車は工場を出てから劣化し続け、100%ピカピカの状態で乗れることなんてないと開き直りに似た心構えがあるならDIYは良いと思う。むらと言っても、丁寧に手順通りに塗れば、きれいに洗車した状態で光に当てて良く見れば分かる程度のむらに納まるのだが、気になる人は気になるものだ。費用は業者に頼むなら車の大きさや状態、材料によって5〜20万ほどで、DIYなら1〜2万ほど、かかる時間は新車なら急げばまる1日、余裕を持って2日、2度塗りするなら3日を見ていれば良い。費用面でもチャレンジする価値はあるだろう。

用意するものは、脱脂剤やシャンプー、洗車用スポンジ、洗車後の拭き上げ用クロス数枚、コーティング剤、塗布用スポンジ、塗布用クロス3枚以上(できれば高級な仕上げ用クロス)、脚立、手袋、マスキングテープ、ブロワなど。コーティング剤にも水玉のように水を弾いている感のする撥水コーティングと、水が流れて水玉が残りにくい親水コーティングがあり、濃い色や駐車場に屋根のない場合は親水コーティング、淡い色の場合や毎朝車を走らせる場合は撥水コーティングが良いなどと言われ、生活スタイルや好みで選ぶ。

まずは全体に水を流して表面の埃等を取り除く。次は油分を取り除く作業とシャンプーが同時にできる脱脂シャンプーというものを使ってしっかり泡立てて洗車。新車の場合ワックスがかけてあるので、脱脂といって油分を抜いてやる必要がある。泡立ててボディーを洗うと虹色になって油分が浮いてくる。洗車後はタオルで水分を綺麗に拭き取っていくが、洗車をしたボディーの上の水滴が水玉が太陽光で蒸発してしまうと模様になってしまうので、洗車作業は手早く拭き取る、直射日光がなるべくあたらない時に洗う、あるいはパーツごとに洗車していくことが大事である。ミラーの中や窓の隙間などから水分が出てきたりするので埃を立てないよう、やさしくブロワで水分を出してやる。1回の洗車ではコーティングがうまく乗らず、結局あれやこれやと3回も脱脂シャンプーで洗車することになるし、ボディーの上の水玉が乾いて模様がとれなかったりと、納車日は洗車だけで終わってしまった。

一旦車を屋根のあるところで一夜過ごしてもらい、朝気温が上がらないうちにいよいよ翌日はコーティング、と思いきや雨が降ってきたので作業は翌々日になった。跳ねた雨が乾かないうちに拭き取り、作業再開。

ガラス瓶に入った塗料を専用のスポンジに一回取って塗りこんでいく。クロスを3枚用意し、1回目は塗り広げる+拭き取る、2回目は拭き取る、3回目は仕上げに拭き取る。それぞれボディー全体を3〜7回ほど拭き取るので、クロスでボディーを10回以上拭く作業をする。ドアならドア、バンパーならバンパー、ボンネットは半分ずつに分けて、1パーツごとにこの作業を行い、半日ちょっと。この作業はコーティング剤によって変わるのできちんと説明書を読む。いずれにしてもあまりにもいつまでも拭いているので近所のおじさんに茶化されるだろう。

欲張って厚く塗りすぎるとむらになるので、薄いかなぐらいで良い。薄くてもむらになるらしいが、その時に追加した方がよいと思う。マスキングはしなくてもできるが、ガラス面にコーティング剤がつくとガラスが汚れるのでマスキングテープでしておかないと、ガラスの際はクロスで拭き取る作業を心理的に遠慮してしまい、周辺の拭き取り作業がどうしても甘くなってむらになりがちなので、初心者ほどマスキングもしておくべきだろう。

塗れると、屋根のある場所でしっかり乾かして、また次の日に同様の手順で二層目のコーティング。一度コーティングに使ったスポンジやクロスはガラス硬化しているので新品を使う。ただ、二層目は一層目のムラの上からコーティングするので2倍ムラになりやすく、二層のコーティングはDIYには向かないかもしれない。

他にも気付いたこととしては、日があるうちに十分な乾燥時間を取れるように、作業は朝から行うこと。洗車とコーティングは塗装面が高温にならない時間帯や場所だと良い。パネルごとに何度も拭き取り、次のパネルにいく前にむらになっていないかいろんな角度からよく確認するために、時間に余裕を持って作業をする。

何度も車のボディーを磨くので、愛着もわくことだろう。反面、かなり時間を取られるので、連休を家族の時間を使うことができなかったお父さん方はこの余った薬剤をキッチンのシンクや洗面台にも塗り込んでおけば、妻への若干の罪滅ぼしになるかもしれない。

ひょんなご縁から理想的な環境の古民家に出会ったデザイナーが、その日々の中で身につけた業を、日々の暮らしとともにアーカイブして行くウェブサイト。100の業が溜まったら、cotocotoというタイトルで誌面化予定。

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