Tip1: 実測する

借りることになった古民家は神戸市北区淡河町の山の麓にぽつんとある平屋の一軒家。朽ちているわけではないがそれなりの状態で、今どきの人間が快適に暮らすにはリフォームは必須である。建物の作りは、少し増築して変形している箇所等はあるが、まず四畳半の玄関があり、その正面の部屋が4畳半、その部屋の右と左にそれぞれ8畳の部屋があるだけのミニマルな家で、玄関を中心にほぼ線対称形というシンプルな空間構成をしていた。昭和49年上棟当時の標準的な材料を使って簡素に仕上げてある。増築がぐちゃぐちゃ繰り替えされてしまっているわけでもなく、さらに片付けがされているので空間をイメージしやすい。木々に囲まれて平屋で控えめに建っている雰囲気も良いし、リフォーム前提で考えるとすごく面白くなりそうだと創作意欲を刺激されてしまった。

ただし、おあちゃんの家のにおい、あるいは昭和の臭いとしか形容できない生活臭の蓄積した臭いが気になるし、屋根と壁はさびたり劣化しており要ペンキ塗り。仕事、あるいは生活上の導線も良くないので内装は床壁天井すべてやりかえることにした。大変だがむしろ、そういう物件こそ腕が鳴る。

自分で施工するのだから、毎日現場で手を動かしながらそのときのイメージで壁をはがしたりしてもそこそこいい感じになるとは思うが、さまざまな案の中からこれという案にきちんと決まってからする方がさまざまな可能性も検討できるし結局作業も早いので効率が良い。他にも図面を見てきちんと計算をしないと決められない所もあったりする。そこでまずは現状の図面を作るために実測。実測の道具はコンベックスメジャー。そしてこれがあるとさらに便利なのが、レーザー距離計。届かない天井だって、地面にしゃがみ込んでピッとするだけ。計りたいと思った瞬間からほんの3秒で計測完了で、1mm単位で精度もばっちり。持っている距離計は角度を計る機能もあるので、床や柱のこけを見ることもできる。

これらで計った寸法をフリーハンドでおおまかな図面を書きながら紙に落としこんでいき、後でCADで清書していく。現状の間取りが完成したら、いよいよどんな空間にして行くかを考える。

ひょんなご縁から理想的な環境の古民家に出会ったデザイナーが、その日々の中で身につけた業を、日々の暮らしとともにアーカイブして行くウェブサイト。100の業が溜まったら、cotocotoというタイトルで誌面化予定。

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2019年2月から4月まで、セルフビルドで古民家改修中。見学お手伝いは大歓迎!詳細は078-220-7211 (cott)またはこのメールフォームにてご連絡下さい。

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