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Treehouse Blog of cott

Energy

所長さん、少しの間中国へ行ってくるそうです。
向こうへは荷物をできるだけ軽くしていきたいらしく
仕事を極力持ち込まないと言い張ってまして、
ふざけつつもいつになく真剣です。
cott事務所
高価な寝袋をゲットしてふざけて寝袋にくるまってたが、いつの間にか真剣に働くの図

プロジェクトそのものがとてもおもしろかったり、
それにアイデアを足していくといつの間にかおもしろいものに変容しつつあったり、
いろんな人との関係性の中でこれまたおもしろく変容しつつあったり、
単純にドラマやドキュメンタリー、流行りの音楽やアートにインスパイヤされたり、
はたまた山を越えた後のデート、家族や友達との時間を楽しみにしていたり、
ポジティブなエネルギーを力に変えてく。

それはきっと誰にだってあてはまること。
素敵なことです。

cottもだれかを感化させて化学変化を起こせるような、
まっすぐな視線ではい続けたいと思います。
なにか嬉しいことを考えながら、
前を向くエネルギーに変えていきましょう。

中国では先端のグラフィックデザインはもちろん見るとして、
思想と一体となったカタチ、
つまり人のよりどころとなるものの中に、カタチはどのように存在するか
そこにしかないカタチがいかに生まれ、変容しているか
をその目で見てくるそうな。

伝統や文化は案外適当にできていたりもする
とも言っているのですが、じゃあ、適当につくろうか。
ともならず、結局のところ、真面目か!です。笑
むしろ掘れるところまで掘る。分解できるところまで分解する。
ある種のオタクですね。
例えるのなら、「より制約に縛られるための考古学者のような調査でなく、
より自由につくるための分解作業」らしいです。
うまいこと言ったようですが、わかりにくいです。

1/29(Tue)〜2/21(Thu)
そういうわけで上記期間中は安福宛のメール、電話のお返事が遅れる恐れがあります。
とはいえ、今抱えている案件は全て持って、むこうで制作もしています。
安福個人への携帯電話も日中であれば通じます。(携帯電話へのメールはご遠慮下さい。)
直接ご連絡いただく方、通常の国内通話料と同じ料金でご連絡いただけます。
現地の電波状況により、もしかしたら少しご不便をおかけすることもあるかもしれませんが、
万全のサポート体制で臨みますので、ご理解の程、よろしくおねがい致します。

追記
特に特別な手続きの必要もなく、全世界でつながる携帯電話やパソコン。
過剰な設備と膨大な資料から解き放たれて、
この手とこの脳味噌を頼りにいざノマドワーク。

また、今回はLCCを試してみるのですが、神戸から東京行くのとだいたい同料金で中国上陸。
インターネットで予約して、帰りの便はむこうに上陸してから考える。
まるで東京出張かのように中国出張。
そんなふうに海のむこうが近くなったのは我々の仕事にとっては素晴らしいこと。

さまざまな価値感が鎖国状態の日本。
おかげでか、おかしな和洋折衷のデザインをよく目にする。
まぁそこも日本らしいと言えば日本らしいのですが、
もっと品格を保った「らしさ」を提案したくなるのが正直なところ。
特にトラディショナルに関わるデザインをするのならば、
内から発信しながら、もっと外からも見なければ。

東洋と西洋のグラジュアルな変化をなぞりたい。

yasufuku

ちいさな求心力

道の駅 淡河から徒歩15秒。
というか道の駅の建物の裏。
えべっさんがあります。
私自身ここの存在を知ったのはごく最近で、実は足を踏み入れたのはこれが初めて。
初めてながら10日はここで御神影を売る当番をさせてもらっていました。
道の駅淡河の裏のえべっさん
小さいえべっさんながら、町民の1/10近くが来たでしょうか。
(ど平日というのも相まってか、参拝者の年齢層は高く、
10〜30代の参拝者はおそらく1名。)
まだまだ根付く習慣。
悪いことが起きたら神頼み。いいことが起きたら神様のおかげ。
そういった原因を他に求める思考は個人的にはあまり好きではないが、
そういった習慣から起こる出来事はそこに住んでいる者にとって
意外におもしろかったりするので否定はしない。

参ったあとは、ぜんざいをすすり、火にあたりながら、生まれるささやかなコミュニティ。
生活に火があり、火の扱い方をよく知っているということ。

こういうちいさな求心力を持つ場所での定点観測もおもしろいなと思った。
剣道をしていた頃以来、15年ぶりぐらいの長時間の正座は辛かったが、
たくさんの方と新年の挨拶ができた。またやってみたい。

年始の迎え方

除夜の鐘
自宅から車で1,2分のお寺で鐘を撞き、
淡河八幡宮鎮守の森
車で1分の神社で初詣。
初詣
からの、おみくじ。
おみくじ
で、火にあたっていたらたくさんの知り合い。
31日の紅白が終わってから数時間の間で30人以上と話したように思う。

そんな大晦日の他にも消防団の年末警戒や恒例の同窓会などもありつつで、年末をいつものように同世代と過ごしたおかげか、変な使命感みたいなものから解き放たれて、肩の力を抜いていいスタートが切れているような気がします。

今年は、
地域というものに対して住人として自然体でマイペースに。
デザインに対してプロフェッショナルとして鼻息荒く真面目で丁寧に。
年鑑やコンペに出したりと、肩の力を抜いて純粋にものづくりを楽しんでければ。

謹賀新年

2013cott年賀状
新年あけましておめでとうございます。

2013、巳。
古くなった皮は脱ぎ捨てて、未だ見ぬ世界へ。

皆様にとって素敵な一年になりますように。
本年もどうぞよろしくおねがい致します。

cottは今日から瓦葺き事務所での営業開始です。
なんとか片付けが間に合って、ヨカッタ。。
cott事務所
が、あわてて引っ越してきたからか、埃も連れてきたようで、お掃除さんを雇いました。

お掃除ロボットです。
椅子にがんがん体当たりしてきたりしますが、小さなからだでいつの間にか部屋中くまなく掃除してくれていてかわいいです。掃除がしやすいように、床に物を適当に置かないように心がけられるようになるのもまたいい。
お掃除ロボット
機械にいい意味で気を使わされるというある種近未来的な状況にわくわくしつつ、
赤くて丸いペットともども仕事はじめ。

蛍光の所以

ちいきの話題ばかりだったのですこしデザインの話を。
今のcottの名刺はつるっとした蛍光黄緑。
cottの蛍光名刺
蛍光色は自然界にはない色。
まちにいけば歓楽街であかあかと光るネオンにかき消されてしまいますが、
農村景観の中ではぐっと映えます。

と、思いきやありました。自然界の蛍光色。
蛍光の蜂の巣
他にもあやしげな虫や植物がいて、おそらく威嚇のためというのが多いのでしょうか。
私たちは威嚇するつもりはありませんが。。

ホタルもそうですね。
むしろ「蛍光」→「ホタルが光る」ですしね。

派手には光らないから暗い所でしかわからないけど、
ふかいふかい漆黒の闇に一筋の光を導く。
そんな蛍の光のような存在でありたい。
そういうわけで蛍光黄緑なのです。
真面目な蛍光色。
dicで特色を指定
いわゆるふつうの印刷ではCMYKの4色の掛け合わせ、
フルカラー印刷ですべての色を表現するのですが、
たとえばそれで表現できない色を使いたいときなんかは
「特別な色」→「特色」のインクを使って印刷するわけです。
特色同士の掛け合わせなんかで変わった効果を演出したりもできます。

アイデアを実現するために、こんな色を使ってみたい、という逆提案もお気軽にどうぞ。
ただ、特色を使いたいから、だけじゃなくて、何を実現するための特色かってところがだいじ。

草の人


淡河町で活躍する相良育弥さん。カヤブキの魅力を語ります。

カヤブキ事務所閉鎖のお知らせ

淡河町まちづくり研究会と事務所をシェアし、2012年1月よりcottがボランティアで窓口業務を請けていたのですが、平成24年度をもって研究会が実施する事業が終了となり、それに伴ってまちづくり研究会の事務所を移転することになりました。古民家で越冬はしんどいため、一足早くcottは再度移転です。まちづくり研究会のみなさんともう少し一緒にできればと淡い期待を抱いて古民家改修など、プロジェクトの一部を主導したりと自分たちがなりにお尻を叩いてきたのですが、メンバーの体調不良や高齢化も重なり、来年度以降の事業は行わないこととなりました。既存の地元のまちづくり組織が積極的に動かなくなるのはすこし残念ですが、なくなっていくものを無理に残して皆さんが幸せかどうかを考えると何も言えないのが正直なところ。私が研究会に関わらせてもらいはじめた当初は三役の方々の年齢が私のほぼ三倍。大変畏れ多いながら3年間、活動のサポートをさせていただき、普段あまり接しない価値に濃密に触れることができてとても楽しかったです。

2013年1月1日より新しいcottの事務所の住所は下記の通りになります。
cott事務所

〒651-1604 神戸市北区淡河町勝雄(※2016年2月再移転に伴い番地は削除しました)
電話番号、ファックス番号等には変更ありません。

少し淡河町の中心から離れてしまいますが、お気軽にお立ち寄り下さい。カヤブキの由緒正しき古民家ではなくなりますが、まぁ、古民家には変わりないかもしれません。

あの場所で1年間、たくさんの地域の方、デザインの方、ふらっと立ち寄って下さった方などとのご縁を繋ぐことができました。
カラオケ会のための歌詞のコピーや寺の檀家さんの集合写真の撮影や寺割りの集金のための資料づくり。イベントをされるときはちょっとした看板づくりや資料作成、イベント記録もしたし、年賀状づくりなどの際にパソコンでつまづいたときはその場で教室をしました。自治会誌の編集や、ウェブサイトの管理。研究会の事業の中で材料費が出ると聞けば、図面をひいて木を切り石を切り鉄を切り改修を進めました。本来の職能とは違う仕事も多々ありますが、そんなふうに便利やさんとしていろいろさせてもらいました。一方で最近地域の皆さんもご存知であるようなクライアントさんの仕事を地域のさまざまなところで目にしていただける機会があり、地域の人にもデザインでできることを少しずつ認識していただくこともできました。お金持ちにはなれないけれど、たくさんのモノをいただくようになりました。どんなに本業でせっぱ詰まっていたとしても、お茶を飲みに来て下さる方と長々と談笑したり。ときどき演歌しばりのカラオケに連れていってもらったり。近所の同世代の子たちがふらっときてBBQがはじまったり。多いときには3,40人集まりました。町内在住の20代が300人強(/3000)なのでその1/10と考えてみるとなかなか。
仕事をしていたら上からススが落ちてきたり、埃が舞ったりと、間違いなく紙の仕事をしにくい環境でしたが、そんなふうにモノのかたちよりまず、そこに住む人とゆっくりと寄り添ってまっすぐ地域と向き合ってきた充実した1年間でした。

いま、そんな1年間を振り返ってのレポートを作成中です。たとえば東京からデザインの方法論を田舎に持ち帰って来て、働くためのちょっとした指南書のような内容になると思います。地デジ(地・デザイン)指南書。お楽しみに。

なお、年末年始は下記の通り休業させていただきます。
12/28(Fri)〜1/3(Thu)

1年間、そうやって繋がった地域の方々と一緒に新しい動きを始めています。2013年は、JAGDA(社団法人 日本グラフィックデザイナー協会)の一員として、もう少しカタチの方からのアプローチをしていきたいです。

This is to inform you that we will be moved to the below address as of January 1, 2012.

605 Katsuo, Ogo-cho, Kita-ku, Kobe, Hyogo, Japan 651-1604

Please note that both telephone and fax number remain unchanged. Sorry for the inconvenience this may cause you but we are confident to serve you better from this new facility.

Sincerely,

Diploma

去年に引き続き、母校の建築学科の学生の卒業設計の中間発表の講評に行ってきた。削ぎ落とせずにやりたいことをもりもりに盛った提案や、今もずっと手描きのドローイングにこだわって真面目に描いている図面など、テクニックより、その気迫に元気をいただくお年頃。その分講評にはエネルギーを使うのですが、卒業設計の祭りのような熱気が好きなのです。全体的にプログラムの話はできても空間性の話をできるところまでの図面はほとんど見られずだったが、中間発表はいつの時代もそんなもの。私なんかはまさにその典型だったので。ここからどこまでつめてこられるか、楽しみにしていよう。私は1/1スケールで作ったと言ったら分かってくれる学生もいて、自分たちの時代の卒業設計も参照してくれているみたいで、嬉しい限り。そんな休日のエネルギー注入なのでした。
卒業設計中間発表

マチオモイカレンダー

マチオモイカレンダー
2013年のゆうちょ銀行のカレンダーの1ページにわがまち淡河町の風景が掲載されています。
このカレンダーは「わたしのマチオモイ帖制作委員会」と「ゆうちょ銀行」のコラボで実現したもの。この「マチオモイカレンダー」を手にされた方、淡河のページでは農村の生の風景をぜひ感じてみて下さい。『淡河帖』のどのページが採用されたのかは、おたのしみで。きっとどこの田舎にもあるような風景ですが、暮らしと風景がセットになった生きた風景。そんな風景を見て、ほかのまちでも自身の地域の風景の豊かさを再認識していただければなんて思いつつ。わたしたちのまちの郵便局員さんたちも喜んで配布して下さっていると私の耳にも入ってきて、嬉しい限り。

※郵便局によって配布条件が異なるようです。
配布されないところもあるかと思います。
くれぐれも郵便局に迷惑をかけないようにおねがいします。
どうしてもご覧になられたい方は弊所でご覧頂けます。

ゆうちょ銀行のサイトでも『ゆうちょ Machiomoi Calender 2013』が紹介されています。

光を当てる所作

茅葺き屋根の軒先
軒先のテクスチャーの荒々しさ。立体感。闇に沈んでゆくこの感じ。
本当にほれぼれする。普遍的な美しさすら感じてしまうほどに。

いまは昔をそのまま生かすことは難しい。
ならば、ある者はそこに潜む何かを読み取る。
ある者は読み取ったソレを、適切に照らし、伝える。
ある者はそれを受け取る。
ある者はそれを反芻し、暮らしの中に生かす。

その一連の伝達の中で私たちの出番は適切に伝わるように照らすとき。
昔がライトアップされるのもいいが、
たとえば闇を無下に照らすような
「ハレ」と「ケ」の「ケ」にフォーカスしてしまうような
変なライトアップがされないよう、
照らしすぎない、照らさないことも含めてちゃんと考えられる。
そんなふうに責務を果たしたいものだ。

ちゃんと陰翳を殺さぬよう、決して近道を通ろうとせず、
これまでの文脈を受け継いできた方々と同じように真面目にやるだけ。
それが農村でいま、そういうものに関わりながらこの仕事を営む者の努めだと考えている。

Let it go

cott graphics
マテリアルに直接指先で触れないといろいろと感覚が狂うので、右手にはなにもはめない派。
おかげで右手が荒れ放題。
プロ意識のような、プロ意識が欠けているような…

アルミ躯体のボディが指先にこたえる。
そんなときは、ツバでもつけて気にしない。
転んでも、やせ我慢をしていても、
男は黙って勢いあまるぐらいに起き上がって飄々としているのだ。

その手で生むなら、良しも悪しもその手で知らねば。

Self Sufficient Homes

マンパワーで基礎コンクリートを打設。
cot事務所基礎工事
基礎のコンクリート打設
cottをよくご存知の方は既にお気づきかと思いますが、今回の事務所改修、所長自ら手を動かして建てています。

なぜここまでセルフ施工にこだわるのかといえば、資金不足のためというより、
近隣の方々や助っ人さん方とつくりあげるプロセスを共有したいのと、
職人さんの作業を追体験することで、共通言語を習得し、その技術の何が素晴らしいのかを理解したいのと、
素材自身とその施工方法による重力に対する構造感覚、つまりこれをこんなふうに施工したらこれぐらい持つという「大工さんの構造感覚」や「百姓の生活の必要に応じたバランス感覚」を身につけたくて自分が施主の時はできるだけセルフ施工なわけです。

重力に抗うために立てる柱一本の意味を感じること。
本当にいるものと本当はいらないものは何なのか。

重いものは重いし熱いものは熱い。
刃物で手を切れば血が出るし、火に手をつっこめばやけどをする。
山に行けば恐ろしい獣や虫がたくさんいる。
当たり前のはずのことが薄くなっているような、宙に浮いているような、いまだからこそ。
10に辿り着くためには、1,2,9,10でなく、
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10、だ。

ということで、コンクリートの強度が出るまで待って、
あとは休日にでものろのろ進めます。
助っ人の皆さん、ありがとうございました。
コンクリートにまみれて、明日は朝から撮影です〜

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