- 2009-07-21 (火) 1:56
- Way of Working -cottのお仕事-
ラワンランバーコアという材料で姫路の住宅で秋〜冬頃開催予定の家具デザインワークショップの検討も兼ねた棚作り。
撮影は立命館大学大学院都市空間デザイン研究室のエースの中榮氏。よく研究室で夜を共にした仲です。また皆つれて流しそうめんでも楽しみにいらしてー!
今回は私がいつもするように木を切りっぱなしで仕上げず、丁寧に消しゴムで鉛筆跡を消したり丁寧なやすりがけ、隠し釘、端部の処理、仕上げの塗装と、少しの手間が重なってよいものができました。小さな積み重ねが全体の仕上がりを大きく左右しますね。
日々と同じように積み重ねです。
こうやって設計者が素材の手触りや加工方法などを知ることで、職人との理解が深まり、さらに良いものがつくれるのではないでしょうか。
無駄にならないように材料の大きさや板の目の方向、のこぎりの刃の厚さ、切る順序を考えて一枚板からどのように切り出すかを考えたりします。
板の目に逆らって丸鋸で切れば切断面がささくれること、鑿(ノミ)は板の両面からしないと表面が割れること、ビスを打つ順番を考えないとビスが打てなくなること、釘の種類と特性、板の勝ち負けによる板の一枚一枚のサイズや端部の加工による見え方の違いなど、パソコンと紙に向かって設計ばかりしていると今まで意識したことがなかったことに気付きます。
素材を知らずに設計する前に、一度棚をつくってみればいい。
設計を志す学生たちにそんなことの積み重ねで家が成り立っていることにぜひ気付いてほしいので、今回は姫路の住宅で2年前のツリーハウスイベントとは反対に、主に設計に興味がある学生向けに壁塗りや家具づくりなどのワークショップイベント開催しますので、また告知します。学校では学べないこと、提供します。楽しみにしていて下さい。
まぁ本当は学校教育でそういう試みをぜひ取り入れて実務と設計教育にある隙間を埋めてほしいと思うのですが、なかなか行われていないのが実情ですね。
いくら技術が進歩しても実体のある人間が、実体のある家に住まう限り、素材や職人技術と遊離して設計はなし得ることはないのではないでしょうか。職人がすべてロボットに変わる時代がきてしまうなら別かもしれませんが、個人的にはそんな時代はきてほしくないものです。
それとまた別に来年3月、cottのツリーハウスも規模縮小して基礎を除去し、純粋なツリーハウスとしてあの場所に存続させます。こちらは特に建築を学んでいようがいまいが関係なくみんなが楽しめるようなイベントにしようと思っています。自然に囲まれて体いっぱいに動かしてみんなでひとつのかたちあるものをつくることに興味ある方、2007年のツリーハウス合宿をもう一度味わいたい方も、ぜひご参加下さい!
家具製作もご相談に応じますよー。
だいぶ前ですが、廃材で机もつくってみました。
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