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農村に浮かぶ極楽浄土

寄り添って
燃えるように咲き
ひらひらと
舞う

ひらひらと舞う光の粒を見ていると
空中に光が浮かぶその瞬間に
命をかける意志を感じて
毎年少しはっとする
淡河の夜桜
淡河の夜桜
少し前の話になるが、淡河町内の夜桜を撮影してきた。夜、車で暗い田舎道を走ると突然極楽浄土ではないかと思う程の光を放つ夫婦桜が浮かび上がる。個人のお宅に咲く桜だが、毎年約20機もの投光器を使って趣味でライトアップをされているのだ。この季節、この場所限定のコミュニティも見られた。被災地にもそろそろ彩りを添えてくれていることと思う。
あるものを切り取ってクローズアップするという観点からすれば、ライトアップも編集だ。純粋な田舎のおっちゃんの編集が嬉しい。

我々の日常の中で燃えるように咲き、はかなく散る桜。仮に、桜を見たときに感じる「美しい」=「はかない」と定義してみるのならそれを美しいと思うのは、時間が変えてしまう全てに対する無常観。そして自身の行く末を投影した像に対する畏怖の念。そう捉えてみると、花見は東洋の文化だと合点。感動は量的なエネルギーでなく、瞬間に燃やすエネルギーより。

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