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インド動物記

インドおよびネパールへ。

インド人は先進国と違い、すごく人間らしい生活をしていて、まさに動物として生きているというか、街中の建物を飛び回る猿など禽獣たちと人間がまったく同じに見えた。
みんなが自分勝手で鬱陶しいぐらいなのだが、それは自然なことで、まるのまんま、本能がまま生きていてそれでも社会が成り立っている。

ちょっと道を聞いたら親切にも間町中を案内してくれて、最後に法外なお金を要求する人。
手を出せと言われて差し出すといきなりハンドマッサージをされて10ルピーでどう?とか言い出してなかなか手を放さない人。
小さな子供によるいきなりのルピー、マネー、攻撃。
早朝、日の出と同時刻に見える神秘的な太陽を感謝して拝み、沐浴する人々。
電車でちょっと愛想を振りまけば、やたらバナナ、リンゴ、カレーみたいなおやつ、とてつもなく甘いお菓子を振舞ってくれ、何か芸をやれやれとの視線で凝視してくる家族。
駅でうずくまって痙攣している人を見てみぬふりの我々を含む人々。
怪我や無くなった腕を見せて金を出せというおじいさん。
ヤギの首切り。もがくヤギ。真っ赤な大量の血。ある意味日本の方がよっぽど残酷な風景。
1時間か30分ほど前にいた寺であったテロ。
24時間火が尽きない火葬場。
死の現場がこれほどまで近くにある。

人が動物として、人間らしくいられる。
影も光もまるごとそのまんま。全ての存在を受け入れてくれる肯定感のようなものがあって、きっとまた訪れてしまうのでしょう。

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